ー 第二章 ー

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ー新選組屯所 中庭ー  快晴の空の下。洗濯に勤しんでいる咲夜と千鶴。その横で、鍛練(素振り?)をしている斎藤と、それを眺めているであろう沖田。  咲夜と千鶴、斎藤と沖田と言う組み合わせはわかるが、この二組が揃うと何となく『不穏』に感じるのは、何故だろうか………。 千鶴 「咲夜さん。私一人で大丈夫ですよ?手伝って下さるのは、嬉しいんですけど、折角の『非番』なんですし……………」  千鶴の目の前には、山のような洗濯物が積まれている。流石に、一人では骨が折れるだろう。  だが、『居候』の身である千鶴と、『副長助勤 兼 遊撃隊士』である咲夜とは、根本的に『立場』が違う。     ー働かざる者  食うべからずー  千鶴が『女中』めいた仕事をする必要はあっても、咲夜までする必要はない。 咲夜 「何を言っているんだ?千鶴一人じゃ、この量はきついだろうに………。」 そう言いながらも、慣れた手付きで次々と洗い終えていく咲夜。全てに於いて『手際』のよすぎる咲夜の『諸事情』が、今更ながらに、気になる千鶴であった。 ー『遊撃隊士』でもある咲夜は、基本的には、どの  組にも属してはいないのだー
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