魔法少女のなくした未来を

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薄暗く静かな所だからか一気に緊張感がミルカを駆け巡ってきた。 額から汗が滴り身体も走った熱でしっとりと汗が滲む。 一気に寒くなった気がしたがミルカはその事よりも初戦となるナイトメア退治の事で頭がいっぱいだった。 ナイトメアに近づくにつれ異常な瘴気をミルカは感じるようになった。 「な、なんだ…この何とも言えない嫌な感じは…」 重苦しく悪寒が治まらない。 ただの緊張や恐怖心とはまた違う異常な気がミルカの脳内を駆け巡った。 『ナイトメアの気配を感じたという事だ。さあミルカ、教えた通りに変身だ!』 「う、うん!」 ミルカは魔法少女の変身の仕方や戦い方をほぼ教えてもらい大抵は覚えるようになった。 失敗も多くしたが今のミルカは変身や戦いは大抵練習程度にはこなせるようになった。 しかしいざ本番に戦うとなると心理的な問題もあってか緊張のあまりそれが自信や戦意を喪失させる。 戦いの前は自分の心との戦いだった。
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