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「だ、誰か助け…むぐっ!!」
ミルカが叫ぼうとした途端男はぶちゅううっと口づけをする。
(な…なんてことだ…ミルカちゃんが…こんな奴なんかに…)
ミルカの小さな口に男の大きな口が覆いかぶさる。
拓広はミルカの体を守れなかった自分に歯痒さを覚える。
(畜生…僕にはミルカちゃんを守る事は出来ないと言うのか…!)
拓広は悔し涙を浮かべるも戦意を喪失し男の為すがままにされていく。
(諦めちゃ駄目!)
その時だった。
空耳には違いないが拓広の脳内でミルカの励ます声が聞こえてきたのだ。
(ミ…ミルカちゃん!!)
拓広ははっとする。
「そうだ…!まだ体は奪われていない…!」
拓広は再び戦意を取り戻し、何としても形勢逆転に転じようとする。
「ミルカちゃんの体はお前なんかにやるもんか!!」
その時、油断してただ欲望のままにミルカを餌にしていた男の下半身にミルカの蹴りが男の弱点に突き刺さる。
「ぐえっ!?」
男は醜い声を上げ、目の玉が出る程の激痛を下半身から覚える。
男が怯んでいる隙になんとかそこから抜け出るミルカ。
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