魔法少女の想いだけが頼る全て

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教師は白いドアに向かって声をかけた。 「いいぞ!入ってこい!」 教師の声を前に、黒い影が見えて、ドアが開く。 それは逆立った黒髪に少しワルっぽい少年だった。 …………。 (げっ!) ミルカはその少年を見てギョッとした。 と言うのも、その少年は先日、デパートでゲロトルートと言うナイトメアと共に戦っていたのだ。 「姫乃(ひめの)東馬(とうま)です、よろしく!」 少年は生徒達に声をかけるが一人気まずそうに俯く女子生徒に顔を向ける。 「あれ?お前、あん時デパートで…」 「どうした?知り合いか??」 ミルカと東馬に声をかける男性教師。 「知りません知りません!こんな奴全然!!」 ミルカは顔を真っ赤にして慌てたように声を上げた。 (こんな奴…?) そのミルカの言葉が東馬という少年の怒りを買ってしまった。 (このアマ…弱味を握って一度しめてやろう…) そう思いつつ東馬は教師に案内された席についた。
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