魔法少女の想いだけが頼る全て

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退屈な授業や馬鹿馬鹿しい子供遊びに適当に流してホームルームが終わり、気がつくと外は夕日で赤く染まっていた。 しかしミルカにはまだ最難関の授業があった。 東馬との話し合いと言う授業が。 子供達が次々と帰り、段々と静かになっていくその頃、学校の裏庭で少年と少女が睨みあっていた。 「約束通り来たな!俺の顔は覚えてるよな?」 転校生、姫乃東馬はミルカに問う。 「覚えてるよ、何の用?」 ミルカは警戒しつつ東馬に聞き返す。 「デパートのあの件、お望み通りにしてやろうか?」 ミルカに挑発し始める東馬。 「い、いきなり何を言い出すんだ、あれは…!?」 声が裏返り顔を赤らめて怒るように言葉を投げるミルカ。 ミルカと東馬が初めて出会ったあの日、ナイトメアに取り憑かれ、恍惚状態となったミルカは生殖本能に負けて東馬を誘惑していた。 東馬はその日は突然の事で拒絶したが、ミルカのようにナイトメアに取り憑かれそうになったのは言うまでもない。 ミルカの誘惑を真に受けていたのか、ミルカの事を狙っていたかのような口ぶりで今、ミルカを挑発していた。
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