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「良いのかな?そんな事を言っても?」
すると東馬はあるものをポケットから取り出し、それをミルカに見せつけた。
それはある小さなスマホ式のビデオカメラで、その四角い画面の中ではデパートの中での一部始終が映し出されていた。
そして声までリアルに再現されていた。
『僕を助けて…!お願い…!』
『大丈夫だ、あの野郎はさっき逃げた!』
『そ、そうじゃなくて…僕を満足させてよ!』
『あ、あんた何をしようと…お、おいやめろ…!?』
ミルカはそのカメラの映像や声を聞いてますます鼓動が早くなるのを感じた。
ミルカがナイトメアに取り憑かれ、あの男と交わっている間に東馬が現れ、男は逃げ出したは良いがミルカが今度は東馬と交わろうとしていた所での映像だった。
この映像を見せられたら当然ミルカの立場は危うくなる。
痴女だと思い込まれるのは必須である。
(くそっ、最近のガキは何てえげつないんだ…)
冷や汗をかき東馬のような悪ガキがいることに絶望感を感じたミルカ。
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