魔法少女の想いだけが頼る全て

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「脱ぎます」 ミルカは釈然としないながらも、東馬の撮っている動画をバラされないように衣を一枚一枚脱ぎ捨てていった。 (ミルカちゃん…僕がしっかりしないせいで…君をこんな風にさせてしまって…ごめん!) 拓広は自分の不甲斐なさや罪悪感などに苛まれる。 ミルカの身体を守ると誓ったはずが、かえって辱めを受けさせている自分自身に憎しみを抱く拓広。 拓広は他を責めるよりも他に利用され、どの人間にも馬鹿にされるクズ野郎の自分を責めていた。 「手が邪魔だ!動画バラすぞ!」 手で倭を庇うミルカに対しなおも脅す東馬。 東馬はその時点でテントを張り巡らしていたがそれでミルカを帰そうとはこれっぽちも感じなかった。 それどころか、思いの他従順に東馬の欲求に従うミルカに対し、もっと酷い目に遭わせてやろうという征服感に満ちていた。 その時、東馬の後ろに人影が見えている事はミルカも、そして東馬もわからないでいた。
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