102人が本棚に入れています
本棚に追加
/1202ページ
ミィーン!
ミィーン!ミィーン!
蝉の泣く声が暑さをより暑く感じさせる。
気が付けば……
もう夏休みの季節か……
美優の様子はおかしいまま、一日一日があっという間に過ぎていく。
悲しい顔をしているかと思えば、ニッコリと笑ったり……
心配で美優に聞いても「大丈夫よ。」としか返ってこない。
そして、聞いたあとは決まって明るく振舞うんだ。
その明るい振る舞いを見ると、『大丈夫そうだな?』と思う時もあるが、やはり、無理しているように見えて仕方がなかった…
俺はいつも『考えすぎか?……心配し過ぎなのかもしれない』と自分に言い聞かせていた。
だが……また元気の無い美優を見ると心配になってしまう。
その繰り返しの日々だ……
最初のコメントを投稿しよう!