第1話 運命の出会い。そして…

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美優は身体が弱かった。 ちょっと咳き込んでると思うと、あっという間に高熱を出した。 夜間に病院を訪ねることもあった。 母親からちゃんと母乳をあげられれば、免疫力もついて健康的に育ったのかもしれない。 だが、俺は母乳を出すことが出来ない。 「ごめんね。これで我慢してね。」と謝りながら、粉ミルクを飲ませるしか出来なかった。 育児にも苦労した。 親族に育児を手伝ってもらうには、住んでいる場所が遠すぎた。 たまにジジババが遊びに来て、美優を見てくれることもあったが、基本は仕事をしながらの育児。 赤ちゃんをおぶっての仕事は会社に迷惑をかけることもあった。 そんなこともありながらも男手一つで育てていく中で、病弱ながらすくすくと育ってくれた。
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