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「じゃあ天国に会いに行こうよ。」
美優は嬉しそうに言った。
…そんなに嬉しそうに言わないでくれ。
さらにこみ上げる涙を堪えながら、もう一度、美優の頭をなでる。
美優は不思議そうにキョトンとして俺の顔を見ている。
「天国は遠いから簡単には行けないんだよ。」
「幼稚園くらい?」
「もっともっとずーとずーと遠くだよ。」
「そうなんだ…。ママに会いたいなぁ。」
「ママは美優をちゃんと見てるから安心してね。」
美優は首をかしげた。
じっと俺を見ている。
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