第1話 運命の出会い。そして…

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美優は俺に抱きかかえられていてあまり身動きが取れなかったが、右手を必死に伸ばそうとした。 「美優、どうした?」 美優は手の届く範囲で俺を撫で始めると、 「痛いの痛いのとんでけ~」 と言った。 美優の行動に堪えていた涙が溢れ出す。 俺が前に美優が転んだ時とかにやってあげた、昔ながらのおまじないを真似て言ってきたのだ。 美優には弱いとこを見せたくなかったのに… 強い父親でいたかったのに… 涙を堪える俺から悲しみを感じ取られてしまったようだ。 「まだ痛い?だいじょうぶ?」 「大丈夫だよ。美優は優しいね~」 俺が優しいと言うと美優は嬉しそうに喜んでいた。 …もっと強くなって、美優を守らなくては! 俺はそう心に誓った。
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