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俺は美優に心の綺麗な優しい女の子になってもらいたかった。
『人を思いやれる素敵な人。』
『嘘を付かない正直者で誠実な人。』
そんな人になれるようにと美優を育ててきた。
美優は病弱ながらも、思いやりのある優しい少女へと成長していった。
小学4年生の12月頃に俺の知らないところで、一つの事件が起きた。
12月で寒い時期だったが、この日は天気が良く陽射しも出ていたので、美優は外にお散歩に出掛けた。
お散歩は決まって美優のお気に入りの公園だった。
公園に向かう途中に、文房具店があった。
美優は、特に何か欲しいわけでもなかったのだが、見るだけでも楽しかったので公園に行く前に寄っていくことにした。
たまたま寄った文房具屋さん。
そこには見覚えのある顔が…
…あ、勇樹君だ。
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