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初めて声を掛けたときの緊張は今も忘れていない。
だが、それは友達になれただけ。
その後、何かがあったわけでもない。
積極的にアプローチを掛けたわけでもない。
ましてや掛けられたわけでもない。
気がついたらいつも一緒にいた。いつも隣で笑いあっていた。
隣にいるのが当たり前になっていた。
ときどき何かの拍子に手が触れる。そうしただけでドキドキした。
周りからは「焦れったい」と言われる。
だけど、焦るつもりもないし、今のままでいいんだ。
そんな気持ちのまま、時を過ごした。
言葉にしなくても日に日にお互いの気持ちが伝わってくる。
「それって彼女って言わなくない?」時にはこんな質問も。
…うん、そう。この時は、まだ友達。
だけど、友達以上。
そんな感覚。
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