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「今日も、取材のお仕事ですか」
ベンチに座る後ろ姿に声をかけると、
白井さんが振り返った。
「――ああ、萌ちゃん。
いや。
今日はお客さんとして来たんだ。
……隣、座る?」
「いえ…」
「…そう」
白井さんは頷いて、笑顔を見せた。
「放送、聞いてたよ。面白かった」
「ありがとうございます」
「俺も、高校時代に
戻りたくなったよ」
そう言って、白井さんは
ベンチの背もたれに寄り掛かり、
遠くに目線を送った。
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