-2-

2/13
358人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「今日も、取材のお仕事ですか」 ベンチに座る後ろ姿に声をかけると、 白井さんが振り返った。 「――ああ、萌ちゃん。 いや。 今日はお客さんとして来たんだ。 ……隣、座る?」 「いえ…」 「…そう」 白井さんは頷いて、笑顔を見せた。 「放送、聞いてたよ。面白かった」 「ありがとうございます」 「俺も、高校時代に 戻りたくなったよ」 そう言って、白井さんは ベンチの背もたれに寄り掛かり、 遠くに目線を送った。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!