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「こっち、おいでよーーー。 一緒に語ろうよおーー」 リビングから、フジコ先生が 満面の笑みで手を振っている。 …フジコ先生…。 「可哀相だから、行ってあげたら」 「えっ、でも…」 「こっちは大丈夫だから、 あの人の面倒、見てあげて。 すすめられても 酒は飲んじゃ駄目だよ」 「……」 「遠慮しないでいっぱい食えよ」 「……………はい」 先生に背中を押され、 わたしはこの上なく重い足取りで、 フジコ先生の待ち構える リビングに向かった。
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