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終業時間が近づくと、隣の早希がそわそわとし始めた。
よっぽど楽しみにしているのだろう、机の上の鏡を覗き込んで可愛く見える表情の確認に余念がない。
一方私はそわそわどころかシクシクと胃が痛み出す始末。
ワンピースで隙をアピールする早希とパンツスタイルでガード固めな私。
同じように金曜の夜を迎えるのに、明暗はくっきりとしている。
定時にはきっちりタイムカードを打った彼女の背中を見送って、私はいつも以上に時間を掛けて片付けをした。
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