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「京香さん!」
その場を立ち去ろうとする私の背中に投げられた声は、間違いなく私を咎める響きだ。
「こんばんは」
タイミング良く次に文房具店に入って来たお客が、彼に何やら尋ね始めた。
行かなきゃ。
引き止められる前に逃げないと、修二に会えなくなってしまう。
ごめんなさい。
いけない事だと分かっていても、無性に会いたい。止められない。
私の足は、勝手に修二との待ち合わせ場所に向かって走り出していた。
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