Day or Night②

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彼の言う通り、聞きたいことはある。 だけどそれは、車の中でしたのと同じ質問になってしまう。 しつこいと思われてしまうかもしれない。それでも、さっきの答えでは納得出来なかった。 私は納得のゆく答えが聞きたくて、再度質問を繰り返した。 「いくら嫌いになったからって、あの仕打ちはあんまりじゃないですか?もう少し・・・言い方・・・とか、やり方とか・・・」 他人に説教しながら、自分の常識の無さを思い出して徐々に声が小さくなった。 「私は彼女を嫌ってなんていません。彼女は僕の大事な人です」 私とは対照的にはっきりと言うと、彼はベンチに腰かけて隣にフリースのひざ掛けを敷いた。 「じゃあ何であんな・・・」 矛盾した彼の言葉。到底納得なんて出来るわけがない。責めるような口調になった私に、彼は静かに答えた。 「大事だからですよ。早く解放してやりたいんです。これまでも、この先も、どう転んでも、僕は彼女を女として見ることは無い。だったら、突き放してやるのが彼女のためです」 「だったら、ああなる前にどうにかしてあげられなかったんですか?」 「そうできれば良かったのですが・・・」 彼は彼女について少しずつ話し始めた。
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