Day or Night②

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「それより京香さん。僕はもっと違う所を気にして欲しかったのですが・・・」 私の警戒が解けたのを察知したのか、いつもの優しい笑顔でこちらを向いた。 「え?違う・・・所ですか?」 何だろう。今日の服装とか? オフタートルネックのグレーのニットに白と黒のオーバーチェックのパンツ。 丸みのある茶のブーツが可愛い。 ポイントは真っ白の皮のジャケットだろうか。 もちろん、カッコいいですよ? 「恥ずかしいので、あんまり見ないで下さい。気にして欲しかったのは服装じゃないんです」 「ご、ごめんなさい!」 自分でもジロジロと観察し過ぎたことに気付いて、私は焦って目を逸らした。 普段は冴えない店員の彼だけど、この変貌ぶりはズルい。 正直、ちょっと見惚れてた。 それを見透かされたようで、とても恥ずかしかった。 「一世一代の告白だったのですが・・・気にもなりませんでしたか?」 彼の横顔が、残念そうに笑った。
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