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サヨナラを言う時が来たんだ。
修二の変化にも薄々気づいてたし、心の準備をしないといけないことも分かってた。
だけど、実際には逃げてた。現実から目を背けてた。
「いよいよなんだ・・・」
私は自分で確認するように独り言を呟く。
こうなった以上、もう修二との関係は続けられない。
「サヨナラ・・・するんだ」
声にした自分の決意が鼓膜を震わせると、ギュウと胸が苦しくなった。
走馬灯のように彼との思い出が頭を過ぎる。
終わることは分かってた。結末は別れだって知ってた。
頭では「慣れてるから」なんて悟ったふりをしてるけど・・・
何度経験したって・・・
別れは辛い。
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