追い討ち①

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私もそうだったから分かる。 修二の生活を、社会的な評価を、彼の全てを守りたくて、ワガママを抑えてた。 私は早希を友達だとは思ってないし、好感も抱いてない。 だけど女として、今彼女の気持は良く分かる。 修二の今の態度や発言は、『女』としての私が許さない。 「嫌だよ京香。俺はお前と別れる気は無いぞ!」 ここは料理屋。いくら個室だからって、障子一枚で仕切られた空間。 みっともない。そんな大声出さないでよ。 「そ、そうか!誰かに後をつけられてるって、それが不安なのか?」 尚も大声で捲し立てる修二。 もう・・・止めて欲しい。 「だったら俺の元嫁の仕業じゃない。だって俺たちお互いの浮気を暴露し合って別れたんだ。お互いなのに、今さら探偵頼んだりしないだろ?」 そういえば、あの尾行は・・・  奥さんじゃなかったとしたら。 そうは思うけれど、今はそのことはどうでもいい。 「俺が守ってやるよ。俺が京香を・・・」 「も・・・めて・・・」 「え?何?」 「もう止めて。修二、私、今の貴方、好きじゃない」
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