322人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだよ・・・いきなり」
もちろん修二は軽くとぼける。
私が早希から何か聞いているなんて、思ってもいないのだから。
「いつ離婚したの?」
一瞬、目を丸くして固まったけれど、修二は直ぐに軽く笑った。
「知ってたのか」
不敵な笑みと、余裕の態度が気に入らなくて、私は黙って彼を睨んだ。
「そう怒るなよ。別居したのは一月以上前だけど、離婚がキチンと成立したのは最近なんだ。心配かけたくなかったんだよ。京香は優しいから『自分のせいだ』とかって悩むと思ったんだ。だからキチンと離婚成立してから伝えたかったんだよ」
いつも以上に饒舌に言葉を並べる。
悪びれる様子なんて、微塵もない。
それどころか、机の下で私へ足を延ばしイヤらしく動かし始めた。
最初のコメントを投稿しよう!