312人が本棚に入れています
本棚に追加
結局、早希に事実を伝えることなく1日を終えた。
そして、会社を出てすぐ緊張を解すために大きく深呼吸を一つ。
とにかく、謝らなきゃ。
どう謝るかなんて分からないけど、このままじゃ真理さんを失ってしまう。
私は真っ直ぐに、文房具店に走った。
「いらっしゃいませ~」
「あ・・・」
カウンターに座っていたのは真理さんじゃなくいつかのオバチャンだった。
「あ!またあの子に会いに来たのかい?熱心だね~。残念だけど今日はもう帰ったよ。急用が出来たからってね」
「そう・・・ですか」
普通、そんなことならメールの一つでもしてくれるのに、黙って帰っちゃうなんて・・・。
凄く怒らせてしまったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!