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謝りたいけど、怒っていると分かると連絡するのが怖い。
もしかして、これが別れる原因になったりとか・・・。
心の中は不安で埋め尽くされた。
このまま終わってしまうなんて嫌だ。
私は迷いを振り払うように真理さんに電話をした。
トゥルルルル・・・
コール音が苦しい。ドンドン緊張が増してゆく。
どんな感じで電話に出るのだろう。
「・・・」
なかなか電話に出ない彼。急用って、本当に急用で忙しいのかな・・・。
それとも、もう出てもくれないとか?
かなり待ったけれど、それでも電話に出ない。留守電にも切り替わらない。
あまりしつこいと迷惑な場合もあるから・・・。
私は電話を切ろうとした。
「はい」
その時、ようやく彼の声が聞こえた。
悪い予想は当たるもので、かなり声は不機嫌そうだ。
そりゃ、そうだよね・・・。
私の緊張は最高潮に達した。
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