ｼﾞﾑｵ第11話

追い討ち②

「今年もリームのクリスマスイベント一人で参加するつもり？何なら誰か紹介しようか？」

「い、いいわよ。毎年一人だもん。慣れっこよ」

毎年１２月の第２金曜日にリームという取引業者主催の少し早いクリスマスパーティーがある。

夫婦で参加しても良いし、恋人を連れて行っても良い。独り身ならそのイベントで他の会社の人と仲良くなってもオーケーだ。

昨年は、修二は奥さんと参加していた。早希が言うように、私は"昨年も"一人だった。

だって、あの頃は修二以外考えられなかったから・・・。
奥さんと仲むつまじく笑いあう修二を見つめながら、話しかけて来る男性と社交辞令を交わしていたのだ。

あの場に彼氏と登場することは、何か特別にカッコ良く、羨望の眼差しを浴びるような・・・そんな風潮がある。

真理さんにお願いしようかな・・・。

とも思うけど、連れて行けば周りが根掘り葉掘りと聞いてくるだろう。

そこで『休学中のアルバイター』だとは言いにくい。

しかもみんなの中では『事務男』だし。