幼馴染み①

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ドキドキと胸の鼓動が激しくなる。 お願い。哲平から『不倫』という言葉が出ませんように。 私はただ祈るしかなかった。 「言えないような相手だったのか、知られちゃいけない関係だったのか・・・」 震える手から、フォークが落ちそうだ。 相づちを打つ余裕なんて無い。 「いい恋してない感じだった。ただ、最近は、幸せそうだなって。いい男見つけたんだなって。そう思ってたよ」 「・・・へ?」 「幸せになって欲しいと思ってる」 「な・・・」 「たった二人だけの姉弟だし、自慢の姉ちゃんだからな。幸せになって貰わねーと」 予想してなかった。 ノーガードでストレート貰っちゃった。 まさか、哲平にKOされる日が来るなんて・・・。 「やっぱ、あんたって生意気・・・」 そんなことを言うために、ビールで勢いつけたんだ。 よくもそんな照れくさいことを・・・。 正気じゃ・・・言えないよね。
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