274人が本棚に入れています
本棚に追加
「今夜しんちゃんと別れ話をして来て下さい。場所はココ。彼にはもう伝えてあります」
彼女は小さなメモ紙を差し出してきた。
「どうにかしようなんて、変な気を起こさないで下さいね。私もあなたに絡むのは、これで最後にしたいの」
それだけ言うと、彼女は立ち上がって玄関に向かった。
せっかく淹れた紅茶は、一口も飲まれていない。
私は返事すらしていない。
だけど彼女は完全に私が彼女に従うと確信している。
そして私も黙って彼女に従う。
何故って、彼女には切り札があるから・・・。
最初のコメントを投稿しよう!