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「そろそろ飯野さんも
心配するだろうから
病室に戻った方がいい」
聖の言葉でまた現実に
戻されるけれど
何故か今までみたいな
虚しさは感じなかった。
彼が言ってくれた、
これからの私と聖は
ゼウスとメティスではなく
ベガとアルタイルで
ありたいという言葉は
私の心に深く刻まれた。
メティスはいつか
ゼウスに飲み込まれて
存在を消されてしまうけど
ベガとアルタイルは
お互いの命が燃え尽きる
その時まで寄り添える。
そして何よりも
聖が移植を受けると
言ってくれたことが
私は嬉しかった。
やっと…
彼が生きる事に
前向きになってくれた…。
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