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私自身に魅力もなければ人を惹き付けるような特技もない。そんなどこにでもいるような普通の女子高生。垣爪満、それが私。
そんな、私に差出人不明の一通の手紙が届いた。
内容は...
『満ちゃんへ。僕は君にまだ直接話す勇気もないから最初は手紙にするね。ずっと満ちゃんのことを見ていたよ。満ちゃんが歩くたびに満ちゃんの綺麗な髪がなびいてた。それは、まるで甘い匂いを漂わせて僕を誘惑しているようだったよ。僕はその甘い匂いに誘われて.....』
うわっ...これがストーカーっていうやつ?。
私は途中で読むのをやめた。ってか、こんな気色悪いのを最後まで読めるわけがないね。あと、これが二枚もあるなんてゾッとして吐き気が襲ってくる。
「おぇ.....満ちゃん満ちゃんってしつこっ」
それしか言いようがなかった。「満ちゃん」を「君」に変えれば何かのポエムになるんじゃないかって他人事のように思う。
気色悪さと疑問が私の中にわきだつ。
―――、いったいこの人は私のどこに惹かれたのだろうか?
私はいたって普通の容姿なのに。パッと見あまり印象に残らない顔をしているのに。性格を覗けばいたって普通なのに。......゙性格を覗けば゙だけど。
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