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画面に表示されたボウリングの球はまっすぐピンへと向かい、全てのピンをなぎ倒した。
「ど、どうですか皆さん、おわかり、いただけただろうか……!(ドクドクドクドク)」
『お、おい! 辺りが女子の鼻血ですごいことに!』
『流斗……恐ろしい子!』
今の一言で周りにいた女生徒はほぼ全滅。膝から崩れ落ちている。
「とまぁ、こんな感じだな。ルールはわかったか? ちなみにこのゲームにスペアはない。最初の1球で自分の番は終了する。それをパートナーと交代しながら10フレーム。しかし最後のフレームだけは2回は最低投げれる。もし2回ともストライクならもう一度投げれる。つまりは回数で言えば最大で12回。最後でストライクを連発すれば一気に大逆転も可能だから頑張ってほしい」
そんな状況を見ても平然と司会をこなす流斗はさすがだと感心せざるを得なかった。普通の人間は、あんな恥ずかしいことを公衆の面前では言えないだろう。
「そ、それではさっそくいってみましょう!第一試合は……この5ペアだぁ!」
鼻にティッシュを詰めて復活した空のコールにより、画面に対戦者のペアが表示される。
第一試合
京香&かなめ
翔矢&凪
断&カナ
麗香&和真
ルチル&立夏
「ほう……1回目から直接対決か。おい貴様、約束は覚えてるだろうな」
「無論だ。全てのゲームが終わって最終的にポイントが私達より高ければ、約束を守ろう」
すでに会場では京香と凪がバチバチと火花を散らしている。やる気は充分と言ったところだろう。
「ではでは、全ての戦いのスタートを切りましょう!」
「桜ヶ峰高校、桜咲祭IーG(アイグランプリ)」
「「解紋!」」
もうひとつのIーG、戦いの火蓋が今、切って落とされた。
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