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先生がわたしの 両脇に手を挿し込んで、 ひょい、と持ち上げた。 ソファの隣にポン、と下ろすと、 ぐっと顔を近づけ、 至近距離から見つめる。 「…せ、先生…」 先生の唇がそっと 鼻の頭に触れる。 コハク色の瞳が、お酒のせいで 艶やかさを増して、 わたしをじっと見つめる。 …危ない…。 …このまま、見つめ合ってたら…。 わたしなんて、跡型もなく 溶かされるに違いない…。
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