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「お前達の話は理解した上で話をしよう。
これはもう決定した話だから反論は受け付けない。」
始めに釘を刺しておく。
きっとこの話をしたら反対するだろう。
「俺はお前とお前を育てた親に興味が湧いた。
だから俺に出来る範囲で救出に動く。
まぁ助けることのできる確率など無いに等しい賭けとも言える行為だがな。」
「「しかしツヴァイ様!」」
「反論は認めないと言ったはずだ。」
アリアとアクアが同時に反論をしようとしたので一喝した。
「これは俺にも利益のある行為であり結果的に二人を助けれるかもしれない。
だが俺は二人を助ける為に動くわけじゃない。
二人に興味はあるが俺には利益のために動くだけだ。
結果もしかしたら助かるかもしれない。
まあ、俺が動けるようになるまでに二人が生きていれば、の話だがな。」
この策を実行する為には俺がこのダンジョンから出なくてはならない。
すぐに外に出ることは出来る。
しかし俺が救出に行ってしまったらダンジョンを守ることが出来なくなってしまう。
つい先日侵入者を生かして帰してここの情報を流すように仕向けたばかりだ。
相手次第では俺がいても敵わないだろう。
だからもう少しダンジョンを強化できるようになるまでここを離れることが出来ない。
その為二人が生きていればの話になる。
「フフッ、ツヴァイ様はツンデレでいらっしゃいますのね。」
アクアが突然笑みをこぼしながらそういった。
ツンデレ…どこかで聞いたことがある。転生前だったか。
たしか普段ツンツンしてるのに時折デレるギャップ萌えとかそんな内容だったきがする。
………は?俺がツンデレだと………
「冗談は好かん。
阿呆なことを言ってると…「はいっ、大変申し訳ありませんでした。」…う、うむ。」
すごい笑顔で謝罪されても謝ってるようには見えないぞ、アクア。
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