とある暗殺者のダンジョン作成記録

ドラゴンスケイル王国

それから俺はダンジョン内にいたアサシン全てを使って様々な情報を集めた。

先日追い返した侵入者の行き先とこのダンジョンに関して流れている情報。

アリアの両親が捕らえられている場所。

そして捕らえた張本人である政敵である腐敗貴族達。

この国の軍事力と経済力、特産品に至るまで様々調べた。

アリアの両親が捕らえられているのは王都ドラスの城内の地下牢。

二人を捕まえるように仕向けた張本人はイルワ＝タマアという上級貴族。

アリアの父親とこのイルワという貴族は昔から仲が悪かったらしいということも分かった。

昔からの恨みも募って今回の行動に出たようで根回しもしていたらしい。

今もイルワとその取り巻き貴族は集まって何か画策しているらしい。

この国の軍事力はけして高くはないが国境にある巨大な防壁により防衛に関してはとても優秀のようだ。

経済的には特に秀でているわけでもなく暖かい気候による農業が盛んのようだ。

特産品も農産品が多数あるらしい。

優秀な貴族は国民と共存共栄を目指しているが腐敗貴族達は国民を道具のようにしか思っていないとの情報も得ることが出来た。

この国の情報を集めることは出来たが結局アリアの両親の救出には動けない。

先日わざと逃した侵入者が冒険者ギルドに報告した為冒険者が攻めてくるようだ。

ダンジョンの宝具は冒険者にとっては一生を遊んで暮らせる程の富を得ることが出来る。

と言ってもダンジョンの宝具もランクがあり使える物はどんな対価を払っても欲しいという者がいるほど優秀な装備のようだが、ほぼゴミと言っても差し支えないような物も宝具として存在するらしい。

その差は未だ分かっていないようだが冒険者はそれも含めてダンジョン踏破を目標にしている。

ダンジョンを攻略したということだけでも国やギルドからの登用などあるらしい。

どちらも新米を鍛える為の教官役のような役目をもらえるらしい。

話が逸れたがこのダンジョンには脅威が迫っているといっていいだろう。

自分で蒔いた種だが、侵入者が来なければこちらも困るので仕方の無い話だ。