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さて侵入者のほうに目を戻そうか。
今回入ってきたのは4人のようだ。
アサシンからの情報によると外にも数人待機しているらしい。
だがこれらは連絡員のようで移動に重きを置いた装備をしているらしい。
入ってきた冒険者は剣士、戦士、シーフ、アーチャーの4人だ。
シーフが罠を避けながら無駄なルートを通らずに進んできた。
と言っても迷路のようなダンジョンではないが…
今回は通路で後ろからの強襲はせずに部屋に侵入させてから挟撃させる。
入り口の看板にも目を通したにも関わらず侵入してきたのだ。
生かして帰す気は全く無い。
しかも会話を盗み聞きしているとこのダンジョンには小銭稼ぎにきた程度の感覚しか持っていないようだ。
このダンジョンが出来てまだ時間は余り経っていないがゴブリン達も含めて訓練は十分といえる程積んだ。
舐めてもらっては困るな。
小部屋に入ってきた剣士と戦士は魔樹が多い茂っているのに驚いた様子だ。
この事からもこいつらが探索に慣れていないことがよくわかる。
まともなのはシーフとアーチャーくらいだろう。
この二人は場馴れしているのか表情を余り表に出していない。
しかし魔樹が放出している瘴気には気がついていないようだ。
というかそもそもこいつらは魔樹の存在を知っているのだろうか。
知っていたらマスクを装備してくるなどやれることはいくらでもある。
それが効くかどうかは別としてだが。
魔樹の存在にも慣れたのか冒険者達は小部屋に足を踏み入れた。
其処が人生の終わり、あの世への入り口とも知らずに。
まずロックロックの根を前衛として前を歩いていた剣士と戦士の二人が踏んだ。
前衛二人に目掛けてロックロックの本体が射出された。
鎧が覆っている部分は無事なようだが腕など保護されていない場所に攻撃がヒットした。
致命傷は与えられなかったが十分だろう。
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