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「ーっ!お、お嬢!?」
「? どした?てか、そろそろ離せ。」
「あ!わ、悪い!」
銀次は慌てて楓を開放し、赤くなった顔を隠すように自分の手を口元に当てた。
バクバクとうるさい程に高鳴る心臓に銀次は戸惑った。
今までにも楓の笑顔は何度も見てきたが、こんなにも自身が反応する事は無かった。
こんなにも楓の笑顔を「綺麗」だと思ったのは、
これが初めてだった。
(今のは、ヤバいっ)
先程の密着状態から多少は距離をとったとはいえ、熱をもって赤く染まった顔と暴れる心臓は、簡単には落ち着いてくれない。
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