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第二に、依舞がこの生活に不満を言わないということ。
これも僕にとって驚きだった。
色んなところに遊びに行った。
遊園地も行ったし水族館も行ったし海も行った。
欲しいものも何でも買ってあげた。
でも、それは全部僕と一緒にいるという前提だ。
依舞に僕無しの自由なんてない。
依舞には仲の良い家族がいたし、友達だっていただろう。
その、依舞の人間関係は全部取り払われ、残ったのは僕だけだ。
そうしたのは僕だけども、こうも上手くいくと……依舞が不満を言わないと、それはそれで不安になる。
こういうのを我儘というんだろうか。
「夕飯、作ります?」
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