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「私ももうちょっと料理のレパートリー増やさないと……」
食事中、依舞がそんなことを呟いた。
「美味しくなかった?」
料理は僕が主体で、依舞が手伝いという形で作る。
僕の方が料理の腕が上だからだ。
「いえ、物凄く美味しいです」
生真面目な顔をして答える。
「だからこそ申し訳ないっていうか……家にいるのに料理も任せてるっていうのが問題っていうか……」
「なんだ、そんなことか」
僕は笑った。
「良いんだよ、依舞はお姫様みたいなものなんだから」
そう言ったら依舞は声を立てて笑った。
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