第2話 (TOMOMI'S Side)

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テーブルの上を整頓し、ごみを片づけ、拭いていると、五十嵐が「へえ~」と 感想を漏らす。 「…じゃ、田上さん連れて、そっち行っていいんだね」 (私!?) 自分の名前が会話に出てくるって、なんの話をしているのか。 友美は気が気でない。 「じゃ、あとで」 と電話を切った五十嵐は、友美に向かって話す。 「さっき、長野が電話してっていってたでしょ。それ、伝えたし、電話しなくていいから。俺らも一緒にいくからね。」 友美は、どうしていいのかわからないまま、「はあ…」と返事するほかない。 矢野が、五十嵐に笑いながら聞いてきた。 「首謀者は坂本ですか?」 五十嵐は、すごく意外そうに矢野と斉藤に話す。 「それがさ、今回の発案は長野だって。あいつ、さっきも楽しそうだったもんな」 斉藤と矢野は同時に驚く。 きちんと片づけが終わり、友美が五十嵐たちの所に近づくと、斉藤が時計を見て岡田の取材に出かける。 「じゃ、俺らもあいつらと合流しますか」 どこか、楽しげな五十嵐と矢野の会話に、友美は不思議でならなかった。
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