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「そうなのか?」
「で、開業したいなーと思ってる」
「東京でどこかの大学病院に就職するもんだと思ってた」
「元々医学部行ったのは親への反発ってのが理由だったけど……一番の理由は弟が体が弱いからってのだからさ」
両手で頬杖をつき、ニコニコと笑う。
「良い話だろ?弟のためにお医者さんになるんだーって小さい頃から言ってて、実際にその道を進むお兄ちゃん」
「君のお得意の作り話じゃなければね」
僕はそう言いながら飲み物に口をつけた。
「ところがこれは実話なんだなー」
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