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おろおろしている飯野さんが凄く可愛くて――俺は吹き出してしまった。
「ごめん、別に例えが悪いとかじゃなくて……なんか慌ててる飯野さん見たら笑いたくなっちゃって……」
俺につられてか、飯野さんも声を立てて笑う。
こんな顔も出来るんだ、と思った。
「俺、学校で笑ったの始めてかも」
その日はいつもより少しテンション高めに兄貴に電話をした。
――もしもし?
――もしもし、兄貴。あのさ、俺が甘口のカレーで兄貴が辛口のカレーなんだと思うんだ
――はあ?何言ってんの、お前
そんな会話をした。
それから飯野さんと話すようにはなったけど……このざまだ。
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