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男子からは虐められてるか無視をされている状態だったし、女子に自分から話しかけることも出来ないし話しかけられることもなかった俺にとって、飯野さんは唯一会話が成り立つ同級生だった。
「今日は何の絵描いてたの？」
「……海」
ここは美術室で、俺は美術部員。
他の部員はと言うと、必ず部活に入らないといけないから入ってるだけ、という形で皆幽霊部員だった。
帰宅部が無い代わりにあるようなもので、教師陣もそれを黙認しているから顧問の教師が来ることもなく。
だから、不良達の溜まり場になったというわけだ。
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