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……慣れてしまった。
依舞はもういないのだという事実に直面して絶望して、それでも尚、紛い物を求めようとすることに。
小難しい言い方を避けるなら、死んだ彼女の代わりに他の女を連れ込んで殺していることに慣れた、ということだ。
でもそういう意識を自分の中に充満させたら僕の全てが崩れてしまう。
僕は反抗期の子供のようなものだ。
自分の中の理屈が難しいもので、他人を納得させられると思っている。
そう、客観視は出来る。
ただ、その客観視はたまにしかしない。
自分の欲望を押し込めないといけないときだけにしか。
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