episode 2 #2

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タクシーのドアが閉まり、美緒は荷物をほおり投げ、タクシーの窓ガラスを叩いた。 『ちょっと、出て来なさいよ。 私が止めたのに、何勝手に乗ってんのよ。 早く出て来い!』 と美緒が叫んでいたが、男はタクシーから降りることなく、行ってしまった。 『こらー!待てー!テメー!ふざけんな! このクソガキ!私が止めたタクシーに…』 見えなくなったタクシーに叫んでいる自分が虚しくなった…。 『はぁ…、今日はついてない…。 待つしかないか…、待つしか…』 美緒は自分に言い聞かせタクシーを待った。 『あのガキ、今度どっかで逢ったらただじゃおかない。 ちょっと、雪降ってきたじゃんよ、寒い。 タクシー早く来いよ、まったく…』 雪の降る寒空の中、美緒は二十分もタクシーを待った…。
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