episode 4 #2

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母は父をとても愛していて、その愛を大切に、その愛を信じて父に尽くしている。 それは父にも言える話なのだが。 こんな夫婦になれたら幸せだとは思うが、到底自分には出来そうにない。 『あっ、思い出したっ!あの男』 美緒は急に思い出した。 「何よ、急に。あの男って」 『嫌…、何でもない、気にしないで』 と言われても、気にしてしまうのが人間。 「美緒はどうしてそんなに男っぽいのかしらね…。 まっ、中学、高校で悪かったせいもあるのかも知れないけど。 美緒は綺麗で可愛いから、もう少し女らしくなれば、恋愛も上手く行くと思うけど…」 美緒は母親の話は全く耳に入っていない。 美緒の頭の中には、昨日のあのレストランでの出来事でいっぱいだった。
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