episode 12

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そうなのです。高倉との待ち合わせの場所に行く途中に永嶋に逢い、美緒はそのまま永嶋と朝を迎えてしまったのです。 その状況に、美緒はただただ後悔していた。 「美緒おはよう。もう起きてたのか」 と永嶋の声が聞こえ、後ろから抱き付いてきた。 『おはよう』と美緒は一言。 「目が覚めたら美緒が横に居ないから、帰ったのかと思って焦った。 もう俺から離れないでくれ、美緒」 永嶋はそう言って、美緒を強く抱きしめた。 この時の美緒の頭の中には、約束を守れなかった高倉の顔が浮かんでいた。 悲しそうな高倉の顔が…。 気が付けば、美緒の目の前には永嶋が。 「美緒、今誰のこと考えてたんだ。 俺以外の男のことは考えないでくれ」 永嶋の勘の良さは昔から。今日の永嶋は美緒の知っている永嶋ではなかった…。 何故、こんなにも弱弱しいのか?
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