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美緒が高倉のことを思い出していた頃、高倉も美緒のことを考えていた。
「美緒さんどうしたんだろう…。
俺はもしかしてからかわれたのか?
嫌、美緒さんはそんなことをする人じゃない。絶対にそんな人じゃない」
美緒から誘われて喜んでいた高倉。
約束をすっぽかされて、普通なら怒り狂うところなのだが、不思議と怒りはなかった…。
怒りよりも待ち合わせ場所に来なかった美緒のことが心配でたまらなかった…。
せめて、連絡だけでも取れれば安心できるのだが…。
そんなことを考えていたら、朝になってしまった…。
「俺…、何で怒りもしないで、こんなに美緒さんのことを心配してるんだろう…。
それだけ、美緒さんのことが好きだってことなのか?」
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