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高倉がこんなことを思うのは無理もない。
今までの高倉なら、約束をすっぽかす女はすぐに切り、どうしたのかなど考えることなどなく、すぐに次の女に走った。
高倉の中で女は遊びと割り切った付き合いをしてきたからだ。
だから、女を好きになることもなかった…。
「もしかして、俺は変わったのか?」
高倉は合コンで美緒に怒鳴られた時、心のずーっと奥でこんなことを思った。
「この人が俺を変えてくれるかも知れない」
高倉は本当は自分を変えたかった。
大嫌いな自分を変えたかった…。
美緒に逢い、美緒の強さに惹かれた。
自分にはない強さを持った美緒に…。
「美緒さんはきっと俺なんて見てくれないんだよな。だけど俺は諦めない。
きっと美緒さんは俺の女神だから…。
きっと俺を変えてくれる人だから…」
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