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三人は美緒の部屋で浴衣に着替えて、花火大会に向かった。
地下鉄は、花火大会に向かう人たちで、凄いことになっていた。
「何よっ、この人の多さは!
こんなんじゃ前に進まないでしょう」
真理子はいつも車で行っているので、こんなに人が多い地下鉄は初めてのことだった。
『真理子は初めてだからビックリしてるけど、毎年この状態だから。花火大会は。
ねっ、涼子』
「そうだよ、真理子。でもちゃんとたどり着くから安心して」
と美緒と涼子は落ち着いていた。
花火大会の会場に着き、三人は人混みをかき分けて歩く。
『そろそろ花火上がるね』
三人は立ち位置を決め、花火が上がるのを待つ。
「毎年のことながら、上がるまでのこの瞬間がワクワクするわ」
涼子は毎年同じことを言っている。
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