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あの歌声に囚われて、公園に通い初めて3ヶ月が経とうとしていた。
熱く照りつける太陽の日射しと身体にまとわりつく湿気に、わたしはいつものベンチに横たわりながら、不快感を顕にため息を一つ大きく吐き出した。
「Summer time ~♪」
わたしの耳に飛び込んできたのはあの歌声
歌は違っているけど、絶対あの歌声
やっと巡り会えた
わたしは安堵から止めどなく溢れてくる涙のつぶを、震える指先を払いながらひたすら歌声を体にとり入れるように聞き入った。
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