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『何だ、つまんねーの』
そうボソリと耳元に届く声。
彼のことを自分の中でどうカテゴリー分けしたらいいのか、それは今でもよくわからない。
ものすごい競争率を勝ち抜いて入社したこの会社の唯一の同期。
恐ろしく仕事ができ、でも一見ものすごく適当で、どうしてか女にモテる。
面倒くさいヤツと同期になったもんだと最初は思っていた。
だけどあまりにも仕事ができる上、あっさりとこっちの仕事のフォローまでしてくれるもんだから、仕事上はやっぱりなくてはならない存在だった。
「私がいなくたって楽しいコトできる相手はいっぱいいるでしょ」
はぁっとため息をついてそう言いながらPCの電源を落とす。
『まぁいるっちゃいるけど』
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